PR TIMES【3922】最強のビジネスモデル 決算詳細分析 2021.1.12

個別株分析

はじめに

ちょいまとめ

・最強のPR配信プラットフォーム運営
・メディアと企業の仲介役(BtoB企業)
・実はサブスク銘柄
・EPS増加率7.8倍
・営業利益率38.4%
・自己資本比率76.8%
・割り安判断

行動者発の情報が、
人の心を揺さぶる時代へ

行動者のための情報発信のプラットホームを創り出し、情報発信を手助けするPRTIMES
さてSTOP高になった好業績の理由を探っていきましょう!

この記事は2020.10.28の記事を、今回2021年1月期の決算を反映して加筆修正したものになります。

事業内容

まず簡単な事業内容について確認をしていきます。
事業内容はPR(プレスリリース)の配信サービスになります。

PR配信サービスとは?

企業から依頼されたPRを社会に効率良く配信し、新製品・新サービスの情報を世に広く発信すること。

ではPR TIMESのPR配信はどのような点で優れているのか見ていきます。

PR配信サイト『PR TIMES』を運営

この会社は『PR TIMES』というPR配信サイトを運営しています。

このサイトは月間PV5221万というPV数を叩き出しており、PR配信のプラットフォームとして広く認知されています。

2018年時点で他社サイトと比較して24-78倍のPV数を誇っており、他社を圧倒してPR配信する際の第一候補として存在しています。

PRの配信と掲載

PR TIMESのPR手法はPR配信サイトへの掲載だけではありません。
PR TIMES以外の様々なメディアに対してPR配信と掲載するのが特長です

参照:PR TIMES決算説明資料

PR手法

・PR配信・・・PR TIMESと提携しているメディア(12242媒体)及び専門家(800名超)から300件まで選んでPRを配信可能

・PR掲載・・・PR TIMESと提携しているメディア約200媒体から20媒体以上に掲載

情報を拡散させるのに重要なことは何か?
それは情報発信力のあるメディアに情報拡散してもらうことです。

そこでPR TIMESは様々なメディアと契約を結び、企業とメディアを仲介する独自のPRプラットフォームを創り上げました。

これにより、PR TIMESを仲介するだけで情報拡散者のメディアに対して確実にPRを行い、更に影響力の大きいメディア20社での掲載が確約される環境を構築しました。

つまり各企業は、PR広告を載せるためにメディアや専門家に個別に行っていた工程を、PR TIMESを経由するだけで省くことが出来るわけです。

さらにPR情報を提供されるメディアにとっても旬の情報が手に入りやすく、企業、メディア双方にメリットのある業務形態になっています。

企業とメディア、PR TIMES全てがWIM-WINの関係を構築しているわけです。

PR TIMESの料金体系も載せます。

参照:PR TIMES サービス紹介資料

PR配信1件につき3万円、もしくは月額7-8万円で無制限利用となっています。

中小企業は一件ごとに、大企業は月額課金制でサービスを利用できるような料金体系です。

サービスの良さを認知させられれば、月額課金制すなわちサブスクリプションとして継続的な収入が見込めます。

低価格で良質なPR活動を可能にするこの仕組みが、企業広報から支持される理由になります。

今後の成長戦略について

さて、PR TIMESに今後の成長余地はあるのか考えていきます。

現在PR TIMESを利用している企業数は47324社(前年同期比+36%)このうち上場企業1652社(上場企業のうち43.1%)になっています。

それに対し、日本国内の企業数は約359万社(大企業1.1万社、中小企業357.8万社)となっており、まだまだPR配信事業の拡大の余地は大きいといえます。

下で解説しますが、計算したところ長期契約している会社数は10%未満となっています。これらを長期契約に誘導できれば更なる成長が見込めます。

さらに『PR TIMES』以外のコミュニティサイトの運営をしており、今回買収した株式会社ismも働く女性向けコミュニティサイト『ism』を運営しています。

PR TIMES自身の発信力も高めることで企業価値向上に繋げていく姿勢が見て取れます。

また、新規事業としてPR効果測定サービス『Webクリッピング』(前年同期比利用者数 53.8%増)、タスク管理ツール『jooto』(同28.2%増),カスタマーサポートサービスの『Tayori』(同39.8%増)等新規サービスの立ち上げを行っておりますが、現状利用者は増えているものの、無料登録者の数が多く、まだ投資フェーズの段階です。

『webクリッピング』に関しては本業とのシナジーが期待できそうですが、他のツールに関しては同業他社との奪い合いがありそうだなと感じます。

まとめ

PR配信事業はまだまだ伸びしろが有り、新規事業も投資段階ながら利用者数が増えているので今後数年間は成長可能

決算書の分析

直近決算の分析

まずは短期的な観点から直近の決算を分析していきます。
決算の中で特に大事な売上高とEPSの値を載せたので見て下さい

決算期 売上高 前年同期比 EPS 前年同期比
Nov-16 374 5
Nov-17 456 21.9% 3 -40.0
Nov-18 627 37.5% 8.9 196.7
Nov-19 791 32.7% 9.3 4.5
Nov-20 1 027 29.8% 22.1 137.6

今期の業績は前年同期比と比較して売上高+29.8%、EPS+137%と絶好調ですね!

売上高は順調に毎期30%ずつ上昇しており、EPSも今回2倍以上と相当伸びています。

短期的には業績の伸びが素晴らしいですね。

実は前回の決算で、決算説明資料に長期契約による一括払いの増加と記載がありました。

これは本サービスを継続的に利用したいという企業が増えていることを示します。

現時点でどのくらいの企業が長期契約しているのでしょうか?

今期の売上高が10.27億、PR配信数が61945件、一件当たり30000円とすると18.6億円となります。つまり8.4億円分長期契約による売上高の減少があるということですね。

長期契約している企業が1Q当たり15件を出しており、他の企業が1Q当たり1件とすると、約3464社が長期契約している計算になります。(計算式知りたい方は連絡下さい)

簡単に見積もって長期契約している会社は今期利用している会社の7.4%かそれ以下の可能性がかなり高いです。

残り93%の企業を長期契約に取り込むことで、更なる業績upつまり成長拡大余地があるわけです。

以上の理由から今後成長を続ける可能性はかなり高いと思っています。

過去三年間の業績推移

さて、次は長期的に業績が上昇しているのか確認していきます。

決算期 売上高 前期比 EPS 前期比
2018.2 1717 26.7% 18.5 56.77966102
2019.2 2286 33.1% 24 29.72972973
2020.2 2891 26.5% 24.6 2.5
2021/02予 3770 30.4% 83.2 238.2113821

長期的に右肩上がりの業績トレンドですね!

また、今年度の業績修正が今回発表され売上高の伸びが+30%度、EPSの伸びは+238%と高成長が予想されます。

長期的にも順調に成長を続けており期待が持てる会社です。

財務3表の解析

賃貸対照表

左が資産、右が純資産と負債であり資産=純資産+負債となります。

まず左の資産について、固定資産が13.4%です。これはメーカーなどと違い、製造機械や原料などを必要としないため固定資産が小さいためですね。一方流動資産が87%資産の77%は現金です。これはこの企業がキャッシュリッチであり、なおかつビジネススタイルが設備投資などの多額の経費を必要としない事を示しています。

次に右のグラフですが、負債の割合がなんと24%であり、自己資本比率は76%と超優秀な財務体制である事が分かります。
以上のことから健全経営で倒産などの危険性はほぼ0でしょう。

損益計算書

直近第3四半期の損益計算書を見てみましょう。

営業利益率が驚異の38.4%です。凄すぎ笑
粗利益率も84%となっており競争力の高いサービスを提供していることがうかがえます。
このことから利益を生み出せるビジネスモデルであることは間違いないでしょう。

キャッシュ・フロー計算書

こちらは2020年のQ2の決算から計算したモノです。
営業C/Fは+なので本業による利益が出ていることが分かります。
投資C/Fは-なので事業拡大に向けた投資を行っていることが分かります。
財務C/F-なので、これは借入金の返済により負債が減少しています

このことから、財務状況は健全であることが分かります。

株価の分析

現在の株価(10/18):3790円

PER(予):45.5倍

EPS(予):83.2

PSR:13.5倍

上記は日足のチャートになります。

前回の決算後、調整が入り再び移動平均線が上向いています。

それに加え今回、好決算を出したことから明日はストップ高になる可能性が高いとみています。それも踏まえて株価について考えて行きます。

まず株価を分解して考えて行きましょう。

株価 = PER(株価収益率)×EPS(一株当たり純利益) 

一般的なPERの数値は15倍程度といわれていますので、EPSが約3倍になればPERは15倍の適正水準であると考えられますね。

YtoYでの今年のEPS増加率は+238%と予想されているので、次の年度も同じ水準でEPSが増加すればPERが適正値になる<と言えます。 流石に来年度はここまでの爆絶決算は出ないと思いますが、それでも売上高増加率の25%程度の伸びをEPSでも見せるとすれば約5年で適正値になるといえます。 例えばほぼ同じ成長率を出しているラクスがPER138倍であることを考えると、個人的にはまだ株価上昇の余地があると言えます。 またPSRについても20倍を超えると割高といわれますが、まだ13.5倍でありこれも適正値であると考えられます。 以上の観点から将来性まで含めると現段階ではまだ割安と自分は考えます。

まとめ

PR TIMESは業績・財務健全性・テーマ性に優れた株です.

様々なメディア、専門家との関係性を構築することでPR配信のプラットフォームを作り上げています。

利益率も高く、他社と比べて占有率も高いです。

何より、様々なメディアと関係性を構築しなければならないため、参入障壁が高く市場を独占できると感じました。

今後ネットでの広告が益々重要性を増す中、より存在感を発揮する可能性もあります。

恐らく明日はストップ高ですが、成長性を見るとそれでもまだ割安水準であると自分は思います。

長期的にはかなりのポテンシャルがあるので私個人としてはお勧めできる銘柄だと感じました。

では、また次回の記事でお会いしましょう!

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